代表あいさつ
寺院継承は大きな課題です。
寺院運営に携わる住職及びその家族には、しばしば負担が伴います。
「兼業寺院」をご存知でしょうか?
それは住職が企業等に就職し、その給与を得ながら運営している寺院です。
給与は住職の資産ですが、その資産で寺院を整備します。
時には、企業等に就職して得た給料や退職金を寺院に寄進し、本堂建築の資金とされる方もおります。これは寺院社会ではよくある事です。
私はお寺で生まれましたが、5歳の時、住職(父)の入院時の寺院生活を経験しました。
住職が入院すると、自坊は2年間法務不能となりました。
寺院収入はゼロとなり、自坊も家族の生活も大変な危機的な状況を迎えました。
それを解消するため、母は内職のアルバイトを始め、さらに得度して法務を始めました。
内職、法務、そして雑務もこなし、母は連日、夜中まで働きました。そのおかげで自坊は守れましたが、母は過労で倒れ他界してしまいました。
結局、母が倒れた後に後継者になった兄は、寺院継承の重圧、母の看病による心労母の死、母の寺院葬の準備などにより、ついに兄も過労で体調を崩し倒れ悪化させ入院を1年半することになってしまいました。
母の葬儀の時、自坊をどう運営するのかの家族会議となりました。
幸いに自坊は現在も継承はしておりますが、前途多難な状況は変わっておりません。
寺院継承は尊いことです。
住職に就任する方は、覚悟して入寺しますので、万が一を考えない傾向にあります。
しかし、万が一の時、住職及びその家族には、問題が確実に発生します。それは寺院継承の深刻な障害になりますので、寺院としては回避すべき課題です。
ではどうやって回避するのでしょうか?
解決策はあるのでしょうか?
私は30歳の時、一般社会での生活を選択しました。
それは、一般社会での生活を通じ解決策を模索するためでした。
結果的に、解決策はいくつもありました。
その解決策というものは、一般社会では常識的なことでしたので
寺院が採用することは何ら支障はありません。
ただ残念ながら、その常識的なものであっても、寺院には不向きでしたので、私は修正に修正を加え、寺院専用の保障制度を提供できるようになりました。
実際、その寺院専用の保証制度を周囲の寺院に提案すると、どなたにも感動いただき檀家様や総代様にもご理解いただく事ができました。
それで私は寺院専用の保障制度が、多くの寺院運営にも活かせることができると自信が出てきました。
その後、父が倒れ、そして兄が再び倒れ、ついに兄嫁は得度を決意し法務を始めました。
私は兄嫁の法務姿を見た時、母の姿と重なりました。
そこで
「寺院にとってよくある苦労の話は自坊の例を最後とする」
と決意し、寺サポート合同会社を起業しました。
寺院継承は大切なことです。
そのためには住職とそのご家族に寺院運営に邁進いただくことが必要です。
貴寺には繁栄と継承のため、弊社をご活用いただきましたら幸いです。
感謝合掌
代表 プロフィール
大野 雅仁
僧侶(教師)仏教史家
寺サポート合同会社 代表
2級FP技能士 寺院経営コンサルタント
NPO神戸平和研究所 理事